最近、補助金の詐欺事件がニュースで増えています。本当に怖いですよね。
本人にその気がなくても、書類のつくり方やお金の流れが雑なだけで《巻き込まれる側》になることがあるから。
だから今日は、申請者さん目線で「ここだけ気をつければ、安心して前に進める」ポイントをやさしくまとめます。
補助金は正しく使えば本当に心強い味方。でも、ルールを知らずに走ると、途中で足を取られる。そこだけ、最初に整えておきましょう。
まず、見積書は《中身が見えること》が大事です。工事や設備導入の見積に出てくる「諸経費」「現場経費一式」。
日常の取引では当たり前ですが、補助金の世界では「それ、具体的に何の費用?」と必ず聞かれます。
最初から「現場調査費」「搬入・据付費」「試運転調整費」「安全対策費」など、分かる名前に分解してもらう。
これだけで、交付申請のときに余計な減額を避けられます。
次に順番。交付決定の前に契約・発注・支払いを済ませてしまうと、原則対象外になります。
現場は急いでいる。気持ちはよく分かります。でも、ここだけはブレーキ。
見積→交付決定→契約→納品→請求→支払い→実績報告の一本道を意識して、フォルダもその順番で整理しておいてください。
電子申請も基本は自分で申請が基本。代理申請は認められないんです。ここで半分は脱落します。
GビズIDの準備、必要書類のPDF化、写真の撮り方、ファイル名の付け方。やることは多い。
経費の汎用品(PC・タブレット・スマホ・家具・事務用品)、中古品、車両、土地、家賃・水道光熱・通信費などのランニング費は対象外。
ここを先にリストから外しておくだけで、審査の土俵にまっすぐ乗れます。
よく相談されるリースも注意。資金繰りでは便利ですが、多くの制度は「補助事業期間に支払った分だけ」が対象です。
たとえば600万円の設備を5年リース(月10万円)にして、事業期間が12か月なら対象は120万円分だけ。
購入なら本体価格に補助が乗るのに…ということが起きます。どちらが有利か、最初に試算しておいてください。
あと大事なお金の流れ。見積書の宛名、契約相手、請求書の発行者、振込口座の名義。この4点が同じかどうか。
第三者名義が紛れ込むと、中身が健全でも外から見てややこしく見えます。逆に名義がそろっていれば、説明は一行で済みます。
書類は点ではなく線で残してください。
見積→契約→納品→検収→請求→振込→写真(導入前・導入中・導入後)→実績報告という一筆書きのストーリーが、フォルダを開けば追える状態。
メールやチャットも案件フォルダに丸ごと保存。これだけで、確認・照会・追加提出に強くなります。
振込した明細は必ず残しておいてください。
銀行とは、採択後ではなく採択前から話をしておくこと。
最近は地域や時期によって融資のハードルが上がることがあり、「採択されたのに融資が降りない」→「発注できない」という詰まりが起きます。
担当に「交付決定が来たら即走れるよう仮の検討ラインを引いておいてください」と早めに声をかけておく。これだけでタイムロスが減ります。
これが出来てないと採択されても事業が進まず、辞退する流れになりがちです。
計画の書き方はシンプルでOK。必ず出来ること、やることを書くこと。経費は約1年後の実勢価格を記載。ここは予算取りです。
交付申請時にしっかりした見積書をもらって提出。実勢価格で書いてあれば、値上がりした時にも交付額の減額の心配がありません。
制度選びも重要です。小規模事業者持続化補助金は販路開拓・業務効率化(広告・EC・導線改善など)
ものづくり補助金は新製品や工程革新(機械装置費やシステム構築費+効果を数値で)
中小企業新事業進出補助金は新分野・新市場(機械・システム・建物で新しい売上の柱づくり)
中小企業省力化投資補助金(一般型)は人手不足を専用設備・専用システムで解決(人×時間の削減を先に決める)
この《制度の狙い》に自社のストーリーを合わせれば、採択率の土台ができます。
ここからは、詐欺ニュースが増えている今だからこそ、誤解や巻き込みを避けるための「やさしい自衛策」を置いておきます。
・交付決定前に先走らない(契約・発注・支払いは待つ)
・見積の《諸経費》は分解してもらう(言い換え救済は難しい)
・汎用品・中古・車両・土地・ランニング費の経費は最初から外す
・名義はそろえる(見積→契約→請求→振込の名前を一本化)
・証拠は線で残す(時系列フォルダ)
・銀行は採択前から連携を取る
・電子申請は自分で入力
・交付申請と実績報告に相違がないようにする
・全てを人任せにしない
そして、支援者と組むときは関与範囲が明確かを見てください。申請書の作成支援なのか、実績報告まで伴走なのか、電子申請の最終チェックをしてくれるのか。
後から「そこは対象外でした」で揉めないように、最初に線を引いておく。僕はここをとても大事にしています。
キーワードで探しに来た方へ置き土産を。補助金 詐欺/補助金 申請/補助金 採択率/補助金 経費 対象外/リース 補助金/電子申請/GビズID/交付決定/実績報告。
最後に。補助金はきちんとルールを守って健全に進めてください。補助金は心強い味方である反面、怖さがあるのも事実です。
でも、ポイントさえ押さえれば大丈夫。僕は全国(滋賀・大阪・京都・東京ほかリモート)で、小規模事業者持続化補助金、ものづくり補助金、中小企業新事業進出補助金、中小企業省力化投資補助金の実務をお手伝いしています。
グレーに見えそうな箇所は、早めに白にしてください。
何が起こるかわかりません。だから補助金はきちんと慎重に取り扱うことです。
怖がらせるためではなく、ちゃんと安心して前に進むために。
「これは対象?」「見積の書き方これでOK?」「どの補助金が合う?」自分でやるより専門家に聞く。
申請の際はドクター補助金の【事業計画書の無料診断】を使ってみてください。PDFを送るだけで簡単にその資料が5段階ランクでお知らせします。


