昨日の19時30分、普段あまりかかってこない時間に携帯電話が鳴りました。
相手は10年以上の付き合いのあるお客さん。
広告の仕事を毎週のようにいただいているので、もしかして急ぎの仕事かな?と恐る恐る電話に出ました。
「どうされましたか?」と聞くと、少しトーン低めに「実は・・・」と切り出されました。
瞬間的に「これは無理難題な仕事の依頼かも」と身構えたんですが、返ってきた言葉は意外なものでした。
「新事業進出補助金のことなんですけどね」
そういえば5月の締め切り間際に、駆け込みで申請をお手伝いした案件がありました。
依頼主はその時ちょうど入院されていて、必要な資料は揃わない、収益計画も出せない、経費も不明確…正直「これは無理だろう」と思い、見送る方向で話していたんです。
でも「どうしても挑戦したい」という声を受け、結局ギリギリ締め切り5分前に申請完了。
タイトすぎるスケジュールで作成したので、お客さんにも「今回は自信がありません」と正直に伝えていました。
だからすっかり忘れかけていたんですが、その電話で一気に思い出したんです。
「やっぱりダメだったんですか?」と恐る恐る聞くと、返ってきた言葉は──
「採択されましたー!!!」
採択率30%の狭き門
正直、鳥肌が立つくらい嬉しかったです。
今回が1回目の申請で、僕自身も「新事業進出補助金」はこれしか関わっていませんでした。
結果が公表されていましたが全国採択率は約30%。決して簡単ではない補助金です。
でも、振り返れば申請時に最低限の要点はしっかり押さえていました。
・新規性(今までにない事業性)
・収益性(数字で裏付けできる根拠)
・ストーリー性(事業の流れを誰でも理解できる形で説明)
こういった内容をを盛り込み、シンプルにまとめたことが大きかったと思います。
逆に、よくある「自分の思いだけを詰め込んだ事業計画書」では絶対に通らなかったはず。
改めて補助金申請は「気持ち」ではなく「整合性と説得力」がすべてだと感じました。
採択された事業
事業は「キッチンカーのフランチャイズ化とセントラルキッチンの構築」
誰でも始められる仕組みを作り、さらに衛生面にも配慮した仕組みを整えるという計画です。
依頼主は滋賀県大津市で飲食店を経営されており、土日はキッチンカーやテントでイベント出店もされています。
取り扱う商品は30種類以上。すべてに店舗名やロゴが入っていてブランド化も進んでいます。
僕は看板やデザイン関係を任されていましたが、今回の補助金採択でさらに新しい展開に挑戦されます。
そして事業化に向けて、SNS動画の撮影・編集など広告事業としての依頼もいただきました。
補助金をきっかけに、さらに長期的な関わりが生まれるのは本当に嬉しいことです。
補助金申請に必要なのは「冷静な視点」
今回の経験で改めて思ったのは、「経営者の想いを形にするだけでは足りない」ということ。
大切なのは、客観的に見て説得力のある計画に落とし込むことです。
僕は広告業を25年以上やってきましたが、結局やっていることは同じ。
人に伝わるように整理し、シンプルに魅力を見せる。
その延長線上に、補助金の事業計画書作成があると思っています。
無料診断のご案内
もし「自分の計画は補助金に通るのか?」と悩んでいるなら、まずは事業計画書の無料診断を使ってみてください。
PDFを送るだけで独自採点とコメントが返ってきます。めんどうな入力は一切なし。
補助金は挑戦する人を後押しする強力な制度です。でも書き方を間違えれば不採択になる。
僕は何度も現場を見てきました。だからこそ、正しい準備をして挑戦してほしいと思っています。
昨日の嬉しい電話のように「採択されました!」と笑顔で報告してもらえることが、何よりのやりがいです。


