補助金を何かに使いたい
様々な補助金の資料作成などの依頼を受けることがあります。
初回のヒアリングで一番困るのが、「補助金がもらえるから何か事業をしたい」という逆パターンです(汗)
補助金は「やりたい事業を補助してもらえる」ものであって、先に補助金ありきで考えると大体失敗します。こういった方は本当に何をしたいのかをしっかり考えたあとに本気であれば挑戦してみる。のが正しいかと^^;
正常なケースはこうです。事業の方向性が決まっている、投資したい設備や新規事業が明確、そのうえで「補助金を活用したら資金繰りが楽になるよね」と考える。この順序が本来の流れです。
計画性のない申請はリスクが高すぎます。
「何かやりたいけど、まだ事業は決まってない」こういうときに無理やり肉付けして、整合性のある事業計画書を作り、運よく採択されてしまうこともあります。
でも、その後が地獄のはじまりです(汗)赤字がかさみ事業継続が難しくなる。補助金は全額補助じゃないので自己負担が大きくのしかかる。
固定費ばかり膨らんで黒字化できない。僕は現場でそんな事例を何度も見てきました。
そもそも事業として成立しないものに補助金を当てはめても、結果は火を見るより明らかなんです。
感覚ベースの曖昧な投資
よくある甘い計画が「この設備を導入すれば売上は上がるだろう」というものです。
例えば、外注をやめて内製化する場合は、利益率や生産性が改善し、設備の稼働も期待できます。
しかし「多分売上が増えるだろう」という感覚ベースの投資は危険です。
実際、安く買えたはいいけど、結局稼働0なんてケースもあります。
設備は導入することが目的じゃなく、どう活用して利益を生むかです。
良い人材(現在)=そうでもなかった(未来)
もう一つ、よくあるのが「人材を連れてきたから新事業を始める」というパターンです。
例としてパン職人をヘッドハンティングして新店舗を開業。最初の1年は頑張ってくれるけど、その後「やっぱ辞めます」となるケースは多い。本人に責任はなくても、経営者にとっては大問題です。次の責任者探し、事業形態の見直し、場合によっては閉店まで追い込まれる。僕は関西圏でそんな実例を山ほど見てきました。だから「人材ありきで事業を回す」リスクは甘く見ない方がいいと思います。
補助金うんぬんより、その事業の柱が誰なのかを冷静に見極める必要や、事業そのものをやるのかも良く考えることです。
事業計画書の無料診断のススメ
補助金はあくまで「資金繰りを助ける制度」であって、万能薬ではありません。
そして、補助金には必ず「採択・不採択」があります。「採択されるかどうか」が最大の関門。ここを突破しないと始まらないんです。
採択率を上げるためには、事業計画書の作り込みと加点申請が重要です。
◎小規模事業者持続化補助金
◎ものづくり補助金
◎省力化投資補助金
◎新事業進出補助金
といった制度は人気がある分、競争率も高く、「補助金 採択率」を意識した戦略が不可欠です。
結局のところ、補助金は「計画的に使えるかどうか」で結果が変わります。方向性が定まっていないのに申請するのは危険。
設備導入も「稼働して利益を生むか」で判断すること。人材任せの新規事業は、リスクを冷静に見積もること。
補助金を有効活用するには、まず事業の土台を固めることが最優先です。
補助金は申請すれば誰でも通る制度ではありません。だからこそ、採択率を高める工夫が欠かせません。
Dr.補助金(ドクター補助金)では、事業計画書の無料診断を実施しています。PDFをメールで送るだけ。
独自採点によるランク評価。コメント付きで改善点をフィードバック。めんどうな入力もなし。気軽にチェックできます。
「この計画、採択されるのかな?」と思ったら、ぜひご活用ください。
補助金は正しく使えば経営の強い味方になります。


