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補助金のリアル

多くの経営者が「採択されたらすぐにお金が振り込まれるんでしょ?」と夢を見ます。
でも残念ながら、それは完全に幻想です。実務をやってみると「え?こんな流れだったの?」と驚くことが多い。
今回は補助金のリアルな現場感を、僕の知る限りでまとめてみます。
これから申請を考えている人や、不採択で悔しい思いをした人の参考になればと思います。

実績報告後の通知書⇒請求⇒入金は早い

まず一番多い誤解。「採択=入金」ではありません。実際の流れはこうです。
事業が完了したら「実績報告」を提出。
事務局が中身をチェックし、承認されると「通知書」が届く。
そのあと、ネット上で請求入力をして約30日以内に入金される。
つまり、「交付決定通知書が来た!よっしゃこれで振り込まれる!」と安心して待ってても、お金は1円も動かないんです。
請求入力を忘れて「なんでまだ入金されないの?」と焦って電話してくる社長さんは結構多い(笑)

不採択からの再申請は甘くない

「不採択でも再申請できるんでしょ?」と軽く考える人もいます。確かに再チャレンジは可能です。ただし、次の締切まで2週間程度しかないことが多い。
問題はここです。自分でブラッシュアップしようとしても、何をどう直せばいいのかわからない。
事業計画書のどこが評価されなかったのか、素人目には判断できないんです。だから同じ計画書をそのまま再提出する猛者もいますが、それは“無謀な挑戦”
そこで便利なのが無料診断です。ドクター補助金では事業計画書をチェックして「ここが弱いですよ」「この部分をもっと具体的に」など的確な改善ポイントを提示します。
無料で方向性が見えるなら、使わない手はないですよね。

賃上げ加点の落とし穴

最近の補助金では「賃上げ」をすると加点や補助率UPが得られます。国としては「補助金を通じて給料を上げてほしい」という狙いがあるわけです。
ただ、ここに大きな落とし穴があります。例えば計画通りに3年後・5年後に賃上げを証明できなければアウト。
最悪の場合、補助金を返還しなければならないケースもあります。しかもよくあるのが「賃上げを見込んでいた従業員が退職してしまった」というパターン。
こればかりは経営者の責任じゃないけど、ルール上は関係ありません。
だからドクター補助金では「無理に賃上げで加点を取って採択率を上げる」ことは推奨していません。
むしろ、他の加点(BCPや女性活躍推進、健康経営など)を重点的に活用する方が現実的です。

銀行は味方かと思いきや…

採択されても実際に事業を始めるには、まず支払いを済ませる必要があります。補助金は後払い方式なので、一時的に自己資金や融資でまかなわないといけない。
ここで多い勘違いが「銀行と長年付き合っているから大丈夫」という思い込み。いざ申請したら「今回は見送りです」とあっさり断られるケース、実は珍しくありません。
融資は補助金とは関係なく銀行がリスクを見て判断するので、「採択されてるのに何で?」という嘆きの声が後を絶たないんです。
だから補助金を使うなら、申請前から銀行と話をしておくことが大事です。交付決定が降りてから「実は融資お願いします」では遅いんですよね。

ロケットスタートできる…

補助金を活用すると、たしかに新しい事業を始めやすくなります。でも、実際に軌道に乗るかどうかは別問題。
成功する事業は、固定費が少なく、早めに黒字化できるモデル。逆に失敗する事業は、固定費が高く売上が追いつかず、あっという間に赤字に沈むケースです。
補助金で設備を導入したはいいけど、その維持費が高すぎて事業が回らなくなる…これもリアルによくある話。
「補助金で事業を始めた=勝ち組」ではなく、結局は計画と実行力がものを言うわけです。

事業計画書がすべて

結局のところ、補助金のリアルは「事業計画書に尽きる」。ここが甘いと、採択されても不採択でも同じ結果になります。
不採択→計画が弱い。採択されたけど資金繰りで失敗→計画が甘い。
事業を実施したけど固定費で赤字→計画がズレている。
どのケースも「最初にきちんと事業計画を作り込んでいれば防げたのに」というパターンが多いんです。だから僕は何度でも言います。事業計画書は命綱です。

補助金は万能薬じゃない

補助金は確かに強力な武器。でも、裏側にはたくさんのリアルな落とし穴があります。
「SNSで見たから簡単にもらえる」「採択されたらすぐ入金」といった幻想に騙されないこと。
ドクター補助金では、こうした補助金の現実を踏まえつつ、無料診断・事業計画書添削・加点申請サポートを行っています。
採択率を上げたい方、再申請で失敗したくない方は、ぜひ気軽にご相談ください。

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